許せる関係、許せない関係
今日は人と人との関係について少し書かせていただきます。
人と人が出会う限り、必ずその間に関係が出来ます。決して今の社会のバランスが良いとは思えませんが、いろんな人がいて、いろんな人を支えて この社会が成り立っていることは事実です。目まぐるしく変化する現代において、育った環境や価値観も違う者同士が最初からよい関係を築くことは至難の技なのかもしれません。
知り合い、友人、親友、恋人、パートナー、夫婦、親子、精神的な関係、スキンシップな関係、快楽のみの関係、仮面夫婦関係、共依存関係、傷のなめ合い関係、束縛関係、etc,,,,
是非論は別にして、これら多様な関係は、何からの意味をもって生まれたものであるのでしょう。すべての関係についてまずこれらは是非論では語れないものであると思います。しかしながら、なんとなく許せないと思える関係があるのも事実です。
これはなにからそう思えるのかと考えてみました。
私たちは人との関係が自分の人生に多大な影響を与えることを知っています。また大雑把にこの関係は正しい、あの関係は不謹慎などとレッテルを張っています。あるいは自分にメリットのある関係は是であり、そうでない関係は非という本能的な嗅覚で関係を選択しているようにも思えます。
ただメリットがあるのは確かに自分にはよいことなのですが、ここに価値をおきすぎると、いつのまにか相手に自分の価値を押し付けてしまっていたということになりかねません。
でも相思相愛ならば価値の押しつけでもよいでしょうか?束縛されるのが好きという人もいるでしょう。とっかかりはそれでよいのかもしれません。
でもそう思いながらも、その人のすべてを独占したいという強い欲求が止めどなく膨らんでゆくと、相手はだんだん苦しくなっていき関係を長続きさせることは難しくなるでしょう。
恋愛から慈愛へ
特にこのような強い想いは恋愛すると顕著に現れると思います。誰もが恋愛は愛の始まりと思い疑うこともないかもしれませんが、僕に言わせれば慈愛の関係になれるかどうかの難易度の高いテストの始まりだと思えます。
恋愛はものすごいエネルギーを生み出し、相手の全てが欲しくなり、本来の自分を一時的に見失わせます。恋は盲目などと言いますよね?(もちろん素晴らしいものであることは変わりませんが)
また恋愛は酒に酔った状態に脳の状態が似ているという研究報告を聞いたことがあります。
恋愛はたとえ相思相愛であっても実は心から落ち着く場所がありません。なぜなら次々と強い欲求が芽生え続けるからです。この尽きる事のない欲求を背負いつづけているために、落ち着くことができないのです。(「今の関係を続けたい」と思う事すらも欲求です)
もし恋愛が成就するとすれば、それは相手の立場を理解し自分の欲望を相手のために、コントロールできるようになった時でしょう。(僕の場合はそれは慈愛と呼びます)
世の中を幸せにする関係とは?
さて、話を戻しますが、、多様な関係の中で、世の中を幸せにする関係ってなにかを考えたことってありますか?僕は「お互いが成長できる関係」だと考えています。
また、先ほど言ったなんとなく許せない関係は「成長できる関係」とは相反するものなのかもしれません。
たとえ相思相愛であったとしても、二人の間に「成長」が期待されないのなら、その関係は(否定はしませんが)世の中を幸せにするには少々力不足のように感じられます。
逆に相思相愛でなくても、二人の間に「成長」が期待されるのなら、その関係はいかなる関係に関わらず、世の中を幸せに導き、大切にすべきだと考えます。
人間は一人ではなかなか試煉に立ち向かうのは大変ですが、たとえ手法は違っても同じベクトルを持つ仲間が、一人でもいれば、辛い事も乗り越えられるのではないでしょうか?
(僕は、以前にブログで、自然のメカニズムであるカオスからも人間の目的は「成長」であると指南されているよう思えてならないということを書いたことがあります。http://d.hatena.ne.jp/TatsuyaDejima/20101025/1288013748 カオスは単なる自然現象なのですが、その振る舞いをよく観察すると、そこには人間の生きる指針のようなものが記されており、例えば『成長』を行なうには、「試煉」を受け入れ、「愛」のある行動を行うことが必要だということが見て取れました。)
与えられた関係によっては辛い事も沢山あるかもしれません。しかし与えられた「試煉」をきちんと受け入れ、かつ「愛」を持ちつづけることができれば、そこに「成長」が齎されるはずです。(だから人間の目的(成長すること)を達成できます)
つまり人間の目的を達成しているのだから自信をもって生きていってよいのです!
成長できる関係は好循環を生み出す!
自信をもつことで、心には余裕も出てくることでしょう。このように「成長できる関係」を築くことは、まず自分が幸せになり、相手も幸せにし、関係する人を巻き込んで幸せにしていきます。
あなたの周辺には「成長できる関係」を築ける人がたくさんいるかもしれません。以外と近くにいるものなのではないかと思います。こころを開き柔軟に構えてみると見えてくるものがありませんか?向き合うことがいやだから蓋をして、その上にレッテルを貼ってしまいこんでいませんか?
成長できる関係が『いろいろある』ことが理解できれば、(すなわち多様性を受け入れることができるようになれば)あなたの築ける人間関係の可能性は格段に広がり、たった一度の人生を希望に満ちあふれたものにしてくれることでしょう。
誰もがどのような境遇においても「成長」を実感し、人生に希望をもって生きていけることを僕は心より願っています。(これは僕の考えではなくカオスが生じる条件を観察するとそう思えてならないんです)
以上は僕が最近思っていることです。あくまで一人の男が考えたことなので偏った考えかもしれないけれど、参考になればと思います。僕の長~い日記を読んでくださってありがとうございました。最後によかったら「二人のスチール」という曲を聴いてください。
(この記事は過去の出嶌達也の記事から引用したものです。http://d.hatena.ne.jp/TatsuyaDejima/20130403/1364995264)
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